精霊の守り人(上橋 菜穂子)
今週のお題「プレゼントしたい本」
本日2度目の読書感想。気温はまだまだ夏でも
立秋を過ぎて暦の上では秋だから読書意欲が湧きます。
作品の感想に入るまえに作者の紹介を。
上橋菜穂子さんは大変有名な作家さんで、作中でよく動物が出てきますよね。精霊の守り人以外の著書は「獣の奏者」や「鹿の王」。獣の奏者は少し前にNHKでアニメが放送されていて、鹿の王は本屋大賞を受賞しました。どちらも長編で読み終わるのに時間はかかるけれど、一度読み始めたら止まりません。一読の価値は充分です。
さて、前置きが長くなりました。
そもそもこの精霊の守り人は児童文学として沢山の子ども達に読まれている作品です。
それは子どもが成長し大人になり自立していく過程。発達の段階によって誰しもが抱える悩みや不安。それらを乗り越えるヒントが精緻な描写によって随所に散りばめられているからだと思う。
そしてこの作品は大人にとっても沢山の教訓を与えてくれる。
いきなり飛び込んでくる小さな命。守っていかなければいけないけど突然親になれるわけではない。そんな普遍的な苦悩。一緒に成長していくことの喜び。手元から離れて行くときの寂しさ。そういった親心というものを教えてくれるだろう。そして分かち合えるだろう。
この上橋菜穂子さんの書く物語は説教臭くなく、多くのことを優しく、ときに厳しく教えてくれる。僕の大好きなこの本に興味を持って頂けたら嬉しく思う。
ps. 綾瀬はるかさん主演で連続ドラマが放送されていたようです。2017年1月からはシーズン2始まるようで、僕は見れていないですが、そちらも好評のようです。